長崎の夜はホテルの横に出ていた屋台バーの『五島うどん』が気になり、
ランタンフェスティバルのあとひとやすみして、11時からノコノコと外に出た。

屋台バーは混み合っていて食べているうちに、相席した知らない人たち
(九州に転勤してきた横浜の人と、こっちが地元の部下の人の二人連れ)と言葉を交わし、
いつの間にか梅酒をゴチになって、三人で話が盛り上がり1時間ほどそこで過ごした。
やはりひとりは楽しい(笑)

出発の日の朝は、行きの飛行機でラッキーにも上空から富士山を拝むことが出来、
それを撮影してるうちに隣り合わせた人と『すごい!すごい!』
『ほら、こんなん撮れましたよ!』…と言って見せてあげてるうちに、
カメラの話から始まって…話が尽きなくなってしまいずっとしゃべってた。
どうやら私と同年代の方で8つも歳が離れた女の子二人のパパさんとのこと。
『息子さん、いいですね。僕は男の子欲しかったんです。
息子とキャッチボールするのが夢だったんです。』
『やっぱり、男の人ってそうゆう夢持ってる人多いのかなあ。
我が家は実現したけれど、相方は娘も欲しかったみたい。
こればかりは、めぐりあわせですね~。』
ランタンの写真、欲しいなあ…というご希望でしたので、私の名刺をお渡しした。
そのパパさんは、元旅行代理店に勤めてられた方だそうで、
そのせいか一人旅をしている私の話に、興味を持たれていた様子。
あたしが観光地で普段、人を迎え入れる側として商売をしており、
それが訪れる方になってみることがとても新鮮であること、
旅が自分の日々の在り様をどうしたらいいのか?
の感覚的な目安になってきていることなど、
ここ数年の旅の経験を交えてお話してみた。
その人はずっとニコニコとあたしの話を頷きながら聞いてくれて、
『あなたは、何もかも楽しくて仕方ないという感じですね』と言った…
はい、大正解です
まあ、あたしはある意味、大きな子どもです(笑)
長崎空港に到着。
いつのようにバスで新地に向かい、荷物をあずけて近くの珈琲店に。
このお店もマスターと顔見知りになっていて「やあ、いらっしゃい」と
声をかけてくれる。特製ブレンドと自家製の小さなカステラ一切れをいただく。
また、ここで道を聞いてでかけた。
長崎3度目の今回は、これまで行っていなかった稲佐の国際墓地に
行って見ようと、バスに乗ったものの三菱造船所の偉容に目を奪われ、
岩崎弥太郎と明治という時代について思いを馳せている間に
すっかりバスを乗り越して景色に見とれてしまっていた。
バスを慌てて降りて、引き返したものの目的地にたどり着けず。
こんなアバウトなのも一人旅ならでは。それが楽しい。
3時近くにホテルにチェックインした私は、旅装を解いて手土産を持ち
再び路面電車に乗って今回の長崎入りを知らせてあるところに向かった。
アンティークな調度品に囲まれた昔ながらの喫茶店…
去年の夏に知り合ったこちらの人たちも温かく迎えてくれた。
ママ『元気やった?ハガキありがとう。嬉しかったよ。楽しみに待ってたとよ。』
あたし『今朝もまたこっちに向かう飛行機の上から富士山見ちゃいましたよ!』
ママと話していると、亡くした母を思い出す。
あたしより3つくらい年下のママの娘さんが、私の今回の旅のメインの
ランタンフェスティバルの屋台で、どこの店の食べ物が美味しいか、教えてくれた。
マスターは、春の新しい長崎の観光リーフレットを手渡してくれた。
マスターが講師になってる、歴史カルチャー講座もあるほどで、
この人はあたしの長崎の歴史の先生だ。
ここは、地元の顔馴染みが三々五々集まるアットホームなサロンみたいな場所。
この日はマスターのお客さんがひっきりなし。
私は娘さんの同級生で学芸員の資格を持ってる人と、色々話した。
ご当地名物の『かんころ餅』を持ってきて、『これは上納金みたいなもん、
いじめられないように届けたとです。この人怖いけんね。』と、学芸員の彼がいうので、
『そもそもあなたが、いじめられっ子だったんでしょ!』と私が言ったら、店内大爆笑。
『やっぱり、わかると?』と娘さん。
ココアセーキ(長崎”ミルクセーキ”のココア味・フラペチーノに近いデザート)
を飲み終えたら、ママがそのかんころ餅を切って、オーブントースターで温めて、
お茶と出してくれた。おそらく『かんころ餅』の『かん』は、甘藷のかん、だろう。
さつまいものやさしい味がした。
どうも九州は、私に『合う』感じがする。
ネットの趣味のサークルで知り合い仲良くなって、去年京都で初めて会った女性も
宮崎の出身だったし、去年の旅は京都以外すべて九州だった。
まだ今年も私の九州ブームは続いているみたい。
旅の楽しさは、出逢いに尽きる。
私の方向音痴と、おっちょこちょいは相変わらずだが、
だんだん旅慣れて来たようですごく嬉しい。
さあ、日が沈みかけている。
『また明日も顔を出してね。』とママに声をかけてもらって、
『いってきま~す。』と店を出た。
ランタンに灯りがともる頃、朝の機内のお隣さんからが携帯メールが届く。
~帰ったら、またPCにお送りしますけど、今のランタンですよ!~



と画像を添えて返信した。
人と人、旅先で道を聞き歩き回る。
色々気に掛けてくださり、親切に声をかけてくれる方がいる。
他愛ない一言も心に残る。
…私の旅に関わってくれた人たちみんなに感謝の気持ちでいっぱいだよ。